第45回

2008年9月4日(木曜日)はカーボヴェルデ

目次

国のあらましと地図
自然
歴史
産業・経済
音楽

独立−1975年
国名−カーボヴェルデ共和国 
     Republic of Cape Verde (Republica de Cabo verde)
首都−プライア Praia

面積−4033平方キロメートル

人口−52万人(2006年。世界銀行)
     
住民−ポルトガル人とアフリカ人の混血の子孫、ウォロフ
主な言語−ポルトガル語(公用語)、
        クレオール語(ポルトガル語とアフリカの言語の混交)

宗教−キリスト教(カトリック)

自然

国土は、大小の小島(比較的大きい島は10島)からなるヴェルデ岬諸島で、ほとんどが火山島です。乾燥気候。農耕が可能な島もありますが、しばしば干ばつに見舞われます(「CILSS=サヘル地域干ばつ対策委員会」の加盟国)。

歴史

15世紀から
ポルトガルの奴隷貿易の基地
そして19世紀、航路の補給地に
15世紀中ごろ、無人のヴェルデ岬諸島をヨーロッパ人が発見。
1495年、ポルトガルが植民地とし、奴隷貿易の基地として栄えます。
19世紀、サン・ヴィセンテ島のミンデロ港が、大西洋定期航路の石炭などの重要補給地になります。
アフリカ本土で創設された
PAIGCが民族解放運動
1951年、ポルトガルの海外州となります。
56年、アフリカ本土ポルトガル領ギニア(現ギニアビサウ)でアミルカル・カブラルの指導の下にギニア・カーボヴェルデ独立アフリカ人党(PAIGC)創設。
63年、カーボヴェルデの闘争に関するPAIGC幹部会議以後、PAIGCによる民族解放運動。
74年、ポルトガルで軍事革命。新政権とPAIGCで独立について交渉。
1975年、独立
80年、独自のPAICVに改組

1975年、独立。PAIGC書記長、ペレイラが大統領に就任。

80年、憲法制定と国会議員選挙。同年、統合を目標としていたギニア・ビサウで、統合反対のクーデタが発生。統合に関する憲法の条項は廃棄。
81年、PAIGCを独自のカーボヴェルデ独立アフリカ人党(PAICV)に改組。

82年、ギニア・ビサウとの関係は回復します。
1990年、複数政党制へ移行
91年はMPD
2001年はPAICVが勝利
1990年、憲法改正、複数政党制へ移行。
91年、国会議員選挙で、野党、民主主義のための運動(MPD)が勝利。大統領選挙でモンテイロ(MPD)選出。
96年、ポルトガル語圏諸国共同体の創設に参加。フランス語圏アフリカ諸国共同体に加盟。

2001年、国会議員選挙で、PAICVが勝利。大統領選挙でピレス(PAICV)選出



産業・経済

主な産業は農業と漁業。主要作物はバナナ、サトウキビなど。 食糧の大半は輸入に依存しています。近海は、マグロ、ロブスターなどのよい漁場で、缶詰も製造。ポルトガルの大手健康靴メーカーの工場があります(日本向けの商品も生産)。山の景観と広い浜辺で、観光客も多く訪れます。 欧米に住む移住者からの送金が、大きな外貨収入源となっています。
サル島のアミルカル・カブラル国際空港は、ヨーロッパとアメリカの中継地。

2007年、後発開発途上国(LDC)を脱し、 2008年7月、世界貿易機関(WTO)に加盟。

主な輸出品は、燃料、魚・魚製品、衣料、靴(2005年)
相手国は、スペイン、ポルトガル、オランダ、モロッコ、イギリス(2006年)。

主な輸入品は、消費財、仲介品、投資財、石油(2005年)、
相手国は、ポルトガル、オランダ、スペイン、イタリア、コートジボワール(2006年)。

主な日本への輸出品は、革製履物
日本からの輸入品は、自動車(2006年)。

主要援助国は、ポルトガル、ルクセンブルク、米国、オランダ、フランス(2005年)。




音楽

セザリア・エヴォラ

1941年、サン・ヴィセンテ島ミンデロに生まれます。
ポルトガルの歌謡「ファド」にアフリカのリズムが加わった、カーボヴェルデの歌謡「モルナ」の歌手。

10代の頃から、地元のクラブで歌って人気を博し、ポルトガルのリスボンに渡りますが、挫折。帰国して、クラブや酒場で歌い続けます。

1988年、フランス人プロデューサーが関心を持ち、初のアルバム『La Diva aux pied nus(裸足の歌姫)』がパリで制作されます。メディアに絶賛され、これがきっかけとなり、ヨーロッパ各地でヒット。ステージでは裸足で歌うことにこだわり、「裸足の歌姫」と呼ばれ続けています。

2001年、パリ、ハバナ、リオデジャネイロで録音した8枚目のアルバム、『遥かなるサン・ヴィセンテ』を発表。
2004年、『Voz d’Amore(愛の声)』(2003年発表のアルバム)で、グラミー賞(米国)のワールド・ミュージックの最優秀賞を受賞。

2003年から、WFP(国連世界食糧計画)の飢餓撲滅大使を務めています。




主な参考資料
『アフリカを知る事典』(平凡社)
外務省ホームページ
『lonely planet』

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